(a+b)nを計算して展開式に現れる各項の係数を並べると、次の図のような配列が得られます。この数の配列をパスカルの三角形と言います。
パスカルの三角形を調べると、いろいろな数列が現れます。例えば左から2番目の数を小さい方から順位に並べた数列
1,2,3,4,5,6,・・・
は自然数の数列です。また、左から3番目の数を並べた数列
1,3,6,10,15,21,・・・
は三角数、左から4番目の数を並べた数列
1,4,10,20,35,・・・
は四面体数と呼ばれる自然数の数列です。
また、上の図の赤い線の上に並ぶ数の和を求めてみましょう。このとき、得られた和を順に並べてできる数列
1,1,2,3,5,8,・・・
はフィボナッチ数列と呼ばれ、隣接2項の和が次の項の数になっています。
さらに、n行目に並ぶ数の和を求めて得られる数列
1,2,4,8,16,32,・・・
は 第n項が 2n-1 で与えられます。各数を横に見てみましょう。
1,11,121,1331,…
この数列は第n項が 11n-1 で与えられます。
各数を今度は斜めに見てみます。例えば右下がりの3列目の数列(三角数の数列でしたね),
1,3,6,10,15,21,・・・
これの和を考えます。n番目までの和をSnとすると,
S2=1+3=4
S3=1+3+6=10
S4=1+3+6+10=20
出てきた数は最後の数の左下にある数になっています。