2次関数のグラフの概形は、
一般形 標準形
への変形に持ち込んでイメージするが、問題等を解く上では、一般形の段階で概形が分かっていた方が内容は把握し易い。平方完成の計算にしても、ある程度のグラフの概形が予測できていれば、その定着も早いはずである。一般形における二次式の係数(a,b,c)がどうグラフに変化を与えるかについて、aはグラフの開き、cはy切片であるが、1次の係数bについては、標準形に変形した、軸の方程式 により意味づけをしているが、これから読みとれるのは、bの符号の判断ぐらいのものであろう。
そこで、本稿では、一般形の各項の係数(特に1次の係数)が、グラフを生成する要素としてどう作用しているのかを、「和関数」の観点から考察してみた。
2つの関数に対して、その和 を関数の和関数と呼ぶことにする。和関数のグラフは、のどちらかのグラフを基準にして、その上にもうひとつの関数の値を加えていけば、概形を掴むことができる。例えば、
のグラフは、直線 上 にそれぞれ の関数の値を加え、描いていけばよい。