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C 平成12年度 数学U「平面図形と式」(不等式の表す領域)

数学科公開授業合評会

1 日時 平成12年11月13日(月)16:00〜
2 場所 3F数学準備室
3 授業者 時岡郁夫
4 学習指導案 別掲
5 授業者から
  • コンピュータは,生徒に主体的に取り組ませる一手段として有効である。
  • 観点が違うが,コンピュータに触れさせることの必要性がある。(他教科ではほとんど使用していない)
6 参観された先生方の感想
  • 生徒が生き生きと楽しんで授業をうけているように見えた。
  • 入力すると答えが出てくるが,何故その様になるのかが分かっていない。これだけに1時間は多いと思う。
  • 入力すると直線が出てくるが,実際は,生徒は直線が書けないのが実態。
  • どういう時に,どういう目的でコンピュータを使ったらよいかは,まだまだこれから研究していく必要がある。
  • 動機づけ,確認にはコンピュータは有効だろうと思う。
  • 生徒は操作している中で,境界線の必要性を感じていたようだ。
  • 視覚に訴えることではコンピュータは有効ではないか。
  • 数学に興味のない生徒に対しては,動機づけになると思う。


学 習 指 導 案

北海道札幌拓北高等学校
1 日時 平成12年11月13日(月)第2校時
2 教科・科目 数学 数学U
3 単元名 平面図形と式
4 教科書 高等学校最新数学U(啓林館)
5 単元の目標 平面上に座標を導入することによって,図形が の等式・不等式で表され,この式を用いて基本的な図形の性質やそれらの関係を考察し,それを通して図形の性質や関係を調べる解析幾何学の手法を学ぶ。
6 本時の目標 座標平面上では不等式は何を表すのかを知り,直線や円を境界線にもつ領域について理解をする。
7 使用場所 3階 数学教室(PC教室)
8 教科担任名 時岡郁夫
9 授業対象者 2年8組36名(男11,女25)文U
10 単元の構成 第1章 平面図形と式(40h)
1. 直線上の点(2h)
2. 平面上の点(5h)
3. 直線の方程式(3h)
4. 2直線の位置関係(8h)
5. 円の方程式(10h)
6. 軌跡の方程式(3h)
7. 不等式の表す領域(本時1h/5h)問題(4h)
11 指導過程  
段階 指導内容 指導と学習活動 留意事項
導入 不等式を GRAPESに入力する方法を一斉に指導する。
(10分)
関数グラフソフトGRAPESを立ち上げさせる。学習プリントを配布し、課題を説明する。例として学習プリント1 (1)y>2x-1の入力方法を説明する。 コンピュータを起動させておく。
PCは2人で1台の使用となる。
展開 1次不等式や2次不等式を GRAPESに入力して,それらの表す領域について,PCを活用して調べる。
(30分)
2人で協力しながら,学習プリントに取り組ませる。
●直線で分けられる領域例
1 (2) y≦3x-2
●円周で分けられる領域例
2(1)x2+y2>9
机間巡視をする。
全体にかかわる質問が出た場合は, PC-SEMIを活用し,一斉にアドバイスをする。
学習プリントが終了した生徒には,教科書の問題をプリントの裏にやらせる。
( p.40問43,問44,p.41問46)
まとめ ・不等式は領域を表し,方程式はその境界を表す。
・等号がつけば,境界を含む。
・不等号の向きが逆になれば,表す領域は反対側になる。
(10分)
学習プリント1・2の問題の解答を考察して、学習プリントのまとめを考えさせる。

@不等式y>ax+bの表す領域は,

  直線y=ax+bの(上側,下側)で,
  境界を(含む,含まない)。

のように、丸で囲んでまとめさせる。

学習プリントだけでまとめができない生徒には、教科書を参照させる。
終了5分前にはPCを手順に従って終了させる。
学習プリントを集める。
次時予告をする。
評価 コンピュータを活用し,意欲的に課題を解決しようとしていたか。(関心・意欲・態度)
個々の具体例で予想し一般化し,課題を論理的・発展的に考察できたか。(数学的な考え方)
数式や用語を適切に用いて課題を解決できたか。(表現・処理)

*GRAPES5.70aは,大阪教育大学付属高等学校池田校舎の友田勝久先生が作ったフリーウェアで,次のURLからダウンロードできる。
http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~tomodak/grapes/volume.html#download


学習プリント  不等式の表す領域

   月   日(  )  時間目    2年  組  番 氏名              _

1 次の不等式の表す領域を図示せよ。

(1) y>2x-1(2) y≦3x-2(3) x<-1
境界を(含む,含まない)境界を(含む,含まない)境界を(含む,含まない)
(4) x≧2(5) 3x+4y≦12(6) 3x-2y-4<0
境界を(含む,含まない)境界を(含む,含まない)境界を(含む,含まない)
2 次の不等式の表す領域を図示せよ。
(1) x2+y2>9(2) x2+y2≦16(3) x2+y2≧2y
境界を(含む,含まない)境界を(含む,含まない)境界を(含む,含まない)
(4) x2+y2+4x-6y<0 
  
境界を(含む,含まない)  
【まとめ】 ● 直線で分けられる領域
  1. 不等式y>ax+bの表す領域は,直線y=ax+bの(上側,下側)で,境界を(含む,含まない)。
  2. 不等式y≦ax+bの表す領域は,直線y=ax+bの(上側,下側)で,境界を(含む,含まない)。
  3. 不等式x≧pの表す領域は,直線x=pの(右側,左側)で,境界を(含む,含まない)。
  4. 不等式x<pの表す領域は,直線x=pの(右側,左側)で,境界を(含む,含まない)。

●円周で分けられる領域

  1. 不等式x2+y2<r2の表す領域は,円x2+y2=r2の(内部,外部)で,境界を(含む,含まない)。
  2. 不等式x2+y2≧r2の表す領域は,円x2+y2=r2の(内部,外部)で,境界を(含む,含まない)。

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