学  習  指  導  案
北海道岩見沢東高等学校

科目 数学U 指導者 菅原 和良
日時 平成9年 5月 30日(金) 3校時 学級・生徒数 2年 A組(男 22名 女 19名 計 41名)
単元名 三角関数のグラフ 使用教科書 高等学校 数学U(啓林館)
指導目標 数Tで学習した三角比を、角の概念を拡張し、一般角を導入することによって関数にまで発展させ、その周期性を理解させる。
三角関数のグラフをかき、変化の特徴を知ると同時に、簡単な三角方程式・不等式が解けるようにする。
また、加法定理を導き、いろいろな計算や応用ができるようにする。
指導計画
  1. 一般角の三角関数(2時間)
  2. 三角関数のグラフ(3時間)…本時はその1時間目
  3. 三角関数の加法定理(2時間)
  4. 加法定理の応用(2時間)
  5. 問題演習(2時間)
本時の目標 構成的グループ・エンカウンターを活用し、新しい課題に取り組む生徒のモティベーションを高める。
模型から、y=sinθのグラフのイメージをつかみ関心を高めると同時に、そのグラフの特徴について考察する。
  指導内容 学習活動 指導上の留意点 評価の観点
導入 y=sinθのグラフについて ※エクササイズは以下の通り
  1. 三人の人と握手をする

  2. フロア内を自由に歩き、握手する。

  3. 二人でペアになってじゃんけんをする。負けた方は、勝った方に質問をする。

  4. 他のペアと合流して四人一組に。その際、自分のパートナーを、二人のニューフェイスに紹介する。

  5. さらに合流して八人一組。肩をたたく(右回り・左回り)

  6. 各グループより代表者一名を選出。

  7. 「椅子には座ること以外にどんな利用法があるか。思いつく限り書き出して下さい」
  • 導入では、お互いの心理的垣根がとれるよう配慮
    例「冬はスキーばかりやっているスガワラです」

  • →個の動きから、二人という最小単位のグループ形成へ
  • その人物をより理解しようという質問

  • →ステレオタイプの質問への警鐘
    座り方は交互に
  • →役割によるタテの人間関係の導入

  • →時間は一分間
    八人による共同作業
  • 相手の目を見ない者
      →自分の気持ちを外に開いていない
  • 人の後ろについて歩く
      →依存心のあらわれ
    「中堅学年として、一年生には部活動などでも頼られる存在である。頼られる者は自力で歩む気概がほしい。若干の不安に耐えて一人で自由に歩いてほしい」と助言する。
  • リラックスした状態を導き出す。
    →「『困った』と思った人は形だけ聞いていたにすぎない。その人を知ろうという誠意が足りなかった。今からでも聞き直してほしい」と助言。
  • →何を命ぜられるか判らない不安があったにもかかわらず、未知の不安に進んで足を運んだことに対する評価と賛辞。
展開 模型によるy=sinθのグラフ
  • 模型のピースを組み立てることによる各グループの自由な発想

  • 完成した模型を見せ、学習を展開させる
2つのピースを取り出し、発問
  1. 何が同じか
  2. 違いは何か
  3. 斜辺を1単位としたとき、高さは何を表すか
  • ここでは各グループ毎に、何の指導もヒントもなく、模型を創るよう指示

  • 次第にy=sinθのグラフとの関わりを深める
まとめ y=sinθのグラフの説明
  • 高さがsinθであることの理解
  • 190°〜360°の説明
  • y=sinθのグラフの特徴
  • y=cosθのグラフへ発展させる
「この模型では高さがsinθを表していた。ではcosθを表す箇所はどこか?」 次回への展開と予告