終点Pの存在範囲 〜基本問題から

同一直線上にない3点OABに対して, が次の条件を満たすとき,終点Pの存在する範囲を求めよ。
 (1) s+t=1   (2) 2s+3t=6  (3) s+t≦2,s≧0,t≧0   (4) 1≦s≦1,1≦t≦1
 

 終点Pの存在範囲を求める問題はなかなか指導が困難な教材の1つです。(2)の解答は

   より
   とすると  
    より 直線A'B'

となるでしょうか。しかし,「s+t=1 ならば 点Pは直線AB上」という関係だけが先行するのであれば,あまり意味がない気がします。問題はどの様にイメジとして自分の中で消化できるか,というところだと思います。そのためには具体的に条件を満たすs,tの値を考え,点Pをプロットしてみることが大事です。ここに上げた問題以外にもいろいろなパタンを考えれば,かなりの練習量になります。

 また,具体的に問題をこなしていけば,端点をとれば図形が図示できることが理解でき,さらにベスの変換(斜めの座標系)の理解にもつながっていきます。