さて問題は,ディスク10枚を動かすときに何回でできるか,ということだったね。
さすがに10枚を動かしてみるのは大変だね。さっきは3枚までやったから,とりあえず次の4枚でやってみよう。
人生一歩いっぽあせらず進んでいくことが大切なんだよ。




博士すごーい!! 4枚だと15回も動かさなきゃいけないのね。
4枚でさえ大変なのに,10枚なんてとても無理です,博士。
そうだね。とても気の遠くなる話しだね。
そこで今までのことから何か推測できないか考えてみよう。さっきは1枚の場合はやってなかったけど,1枚を動かすのは当然1回だね。1枚から4枚までのディスクを動かすのに必要な回数をまとめると,次のようになるよ。

枚数
回数15

ここから5枚のディスクだと何枚になるか推測できないかな?



数字の間の関係を考えるのね。
うーん。難しいわ。
博士,私が数学苦手なのよく知ってるでしょ!

よーし。それでは少しヒントを出そう。下の数字に1を足してみよう。
どうだい,何か気づかないかい。

回数+116



博士,それならわかるわ。
2倍していけばいいわけだから,次は32になるのね。
その通り。このように規則正しく並んだものを数列というんだよ。
さて10枚のときの回数を求めるために,少し難しいけど今の数字を別な書き方をしてみよう。

1632・・・
 
12345・・・


博士,わかったわ! 10枚だと210になるのね。
10は2を10回かければいいわけだから,2×2×・・・
えーと,面倒だから電卓を使っちゃえ。
   ・・・・・・
博士出ました。1024です。つまり1024回でできるんですね。

マティカ君,何か大事なことを忘れていないかい。
さっき回数に1を足したよね。
借りたものは返さないといけない。これを世の中では「貸し借りの法則」というんだ。

博士,わかりましたよ。返しますよ,ちゃんと。これでもそういうところはしっかりしているんですからね。
つまり10枚のディスクを動かすには
   210−1=1023 回
必要なんでしょ。
でもやっぱり,丸ごと1回で動かす方が私にはあってるわ。

まあ,そういわずに。目標の10枚のときの回数が出たわけだから…。
ところでさっき何気なく“1”を足したね。
その“1”という数字はどこから出てきたんだろうね。
それは学校の授業でしっかりと勉強してくださいね。