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 おわりに

 最初は何気なく始めたこのテーマですが、次第に深みにはまり出してしまいました。というのも、なにか規則性を見つけるためには、それなりの”データ”が必要になってくるからです。数学にとってデータなんて無縁の存在のような気もしますが、パラメータを変えたときに現れる現象の数々は多くの興味・関心を私に呼び起こしてくれます。特に様々な種類のデータの中でも、視覚にうったえるデータはより面白味をましてくれるのではないでしょうか。

 ことの始まりは、以前(かなり前かもしれない)図書館で立ち読みした「数学セミナー」の記事の内容に興味を覚えたところからです。ひまになったらコンピュータでシミュレートしてみようと思い、しばらくおきざりになっていました。パラメータを変え、データを集める、そこから規則性を探っていく。私がいつもテーマに掲げている手法がまさにぴったりの題材です。また手作業ではとても難しく、そのためにはコンピュータの能力をフルに活用しなくてはならない題材だともいえます。

 また、この題材は数学と日常生活との関わりを身近に感じさせてくれる題材でもあります。このレポートの中で使用したシミュレーションプログラムが、『所さんの目がテン!』(2000年4月に放送)の中で使用され、私自身も驚きでした。『楽しさの科学 遊園地』というテーマで、遊園地にある遊具をめまい系(ジェットコースタやフリーフォールなど)となごみ系(観覧車やメリーゴーランドなど)に分け、めまい系の代表選手としてコーヒーカップを分析していくという内容でした。めまい系のベスト?5は

  1. コーヒーカップ
  2. ビックリハウス
  3. バイキング
  4. ジェットコースター
  5. フリーフォール
と、なんとコーヒーカップが1番めまいを起こしやすい乗り物だったのです。シミュレーションプログラムをダウンロードして、その複雑に動く軌跡を試してみてください。

 私は遊園地のコーヒーカップはとても苦手です。それにはちゃんとした理由があったのですね。

2000.5.10

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