ワープロでは書きながら画面で結果が確認できますが,LaTeXではエディタで書いている時点では,まだ結果が見えません(WYSIWYG〜What you see is what you get〜ではない).コマンドを間違えて入力してしまうと,コンパイル時にエラーが出てしまいます.
\documentclass[a4j,10pt]{jarticle} \begin{document} 関数$y=3x^2+5x$を微分せよ. \end{document}
1行目の \documentclass[a4j,10pt]{jarticle} は,ワープロでいうところの書式設定にあたります.A4の用紙に10ptの文字で作成する,ということです.
\begin{document} … \end{document} は文書の最初と最後を設定します.この中に文章を作成することになります.文書作成の基本的な宣言文といえます.
$y=3x^2+5x$における $…$ は数式を作成することを宣言しているわけです.少し面倒な感じを受けますが,フォントも数式用にきちんと出力してくれます.また数式用に豊富なコマンドが用意されています.これについては後ほど,紹介したいと思います.
基本的にマークアップ言語ですからHTMLファイルを作成するときのタグ < > と \ が同じ働きをすることになります.
文書を作成しただけではだめです.エディタで作成した文書を「demo.tex」というように *.tex という拡張子で保存することが必要です.そして,LaTeXは基本的にはDOSベースですから,DOS窓から
platex demo
として,コンパイルします.すると「demo.dvi」というファイルが作成され,ビューワで画面に出力することができます.
「LabEditor」を用いると様々なコマンドをコマンドボタンから選択入力でき,またWindows上からコンパイル,プレヴューすることができるため,作業能率が格段にアップします.
また,数学用のプリント作成のために作成されたマクロを用いることで,基本的なコマンドだけではできない数式や図などを簡単に作成することができます.
これらを用いた文書作成の具体例を後ほど述べたいと思います.