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第32回北海道私学教育教科別研修会数学部会

コンピュータと数学教育

〜これまでとこれからを考える〜

数学教育実践研究会 早苗雅史(札幌稲北高校),菅原 満(札幌藻岩高校)

0 はじめに

 インターネットが教育に登場してまだ数年しかたっていませんが,いま学校現場は更なる"急激な変化"を迎えようとしています。「教育の情報化」プロジェクトにより校内LAN整備が進み,全ての教室からインターネットへの接続が可能になります。更に光ファイバー施設によるブロードバンド化により,教育用の画像コンテンツ配信やテレビ会議システムを導入した授業等の可能性が生まれてきました。  ネットを通したプレゼン型の授業スタイルが当たり前のように行われるかもしれません。これまでのチョークと黒板という授業スタイルも変化しようとしています。  当然"わかる授業"の提供には,コンピュータを用いた授業に関わらず,興味・関心を引くような教材の開発や分かりやすい教授法の工夫が不可欠です。しかし,これだけ教育の世界にも情報化が進んできている現在,こうした"情報化"という流れから目をそむけて教育をしていくことがもはやできない時代に来ているのも確かです。  数学教育実践研究会では日常的にすぐに使える教材の研究や開発に軸足を置きながら,コンピュータを用いた教育の可能性を様々な角度から探ってきました。そしてその内容をWeb上で公開することにより,全国から様々な意見を集約すると同時に人的なネットワークも形成することができました。  今回の研修会ではこれまでの蓄積されたデータをもとに,コンピュータを用いた数学教育の可能性を検証しながら,これからの方向性も探っていければと思います。