(解説) 「定数a の値が変化する」といっただけで混乱する生徒もいる.いわゆる“定数”と“変数”の区別ができていなためである.「aも変化するのに,なぜ定数というのか」というのがその理屈である.この場合「暗黙のうちにxは独立な実変数であり,yはそれに従属して変化する変数である.また,その際aはx,yはとは別個に特定の実数の値を持つ」ことを明確にしておきたい.すなわちaは,独立変数xから独立して定めてよいのである.
定数aは関数(結果としてはグラフ)を定め,結果としてその頂点をも決定しているのである.ここでは,定数aが値を変えることで放物線がどう対応していくかをシミュレートすることで,その頂点がどう変化するかをみるものである.