一通り授業が終わったあとで自由記述でアンケートを行った。主な結果は次の通りである。
奥深い・新鮮・驚き・感動 ・・・ 8 いろいろなことがわかった ・・・ 6 興味深い ・・・ 6 今のやり方は求めやすい ・・・ 2 難しい ・・・10 |
「昔から人と数学というのは切っても切れない関係なんだなあと思いました。(O.Y.)」 「私は数学史を勉強し、大昔から数学があることがわかった。それから国々でも数字や計算法が異なることもわかった。(G.Y.)」 「授業で数学が生まれた理由などを知って、『大昔の人は、何てすごいんだろう!』と、驚きました それも、文明ごとに独自の数字や数え方を生み出し、今に続いているものもあることです。(O.A.)」 「今まで数学史を習って来て一番感じた事は、昔の人があれだけ数の事を真剣に考えてくれていなかったとしたら私達の今の豊かな生活は無かったかも知れない事です。(Y.K.)」 |
普段の授業とのギャップ(課題に取り組むことより説明を聞くことが主になったことや、今までにない学習をしたことなど)が大きく、「難しい」と思った者が3分の1ほどいたようである。ただ、反面に「奥深い・新鮮・驚き・感動」など、今までにないことを学べたり、発見できたりした生徒も3分の2ほどいて、相対的には「興味・関心」を高め、「数学の社会における役割」が理解されたのではないかと考える。
「難しい」と思った者が全体の3分の1ほどいたという事実を考えれば、(生徒の理解の程度と適度な演習を念頭に置いての)内容の精選をしなければならないと考える。
また、今回のような形で集中的な授業だけでなく、日常的に(わずかな内容だけでも)数学史からの話題を適宜入れることで、教科書で学習する内容にも「興味・関心」を持たせられるのではないかと考える。従って、普段の教材研究において、数学史的な視点からのものも含めて行っていきたい。