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解 答 1

着眼点

 この問題は、1844年宮城県の登米八幡神社に奉納された算額の問題を一部手直ししたものです。出展は「日本の幾何―何題解けますか?」(深川英俊・ダンペド―共著、森北出版)の中にあります。江戸時代の和算家として関孝和は有名ですが、一般の数学愛好者も大勢いて、難問を互いに出し合い、神社に絵馬として問題・解答を掲示したのが「算額」です。その中には、三角比の問題も多くありました。
 (1)内接円の中心(内心)は、三角形の内角の二等分線の交点。
 (2)余弦定理を利用すると…。
 (3)(2)より正弦定理を利用するが、そのまま計算すると結構大変。うまく整理すれば。

解答例

(1)△O123 の内心をIとおく。I から3辺 O23,O31,O12 の下ろした垂線の足をA,B,C とおく。O1B=O1C=a,O2C=O2A=b,O3A=O3B=c とおくと、
   
だから(@+A+B)/2 より  a+b+c=r1+r2+r3  …C
C−A、C−B、C−@ から  a=r1,b=r2,c=r3
A,B,CはそれぞれP,Q,Rと一致する。すなわち、内接円は3点P,Q,Rを通る。

(2)余弦定理より、
   

(3)正弦定理より、  よって、 …@
   
故に、@に代入して、

北海道札幌新川高校 教諭 佐々木光憲

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