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解 答 2

着眼点

(1)最初に『確率』が意識されるきっかけになった問題です。
(2)ゲームが中断された以降のA,B各人の優勝する確率を求めることがポイントである。さらに、A,Bのどちらに注目して確率を求めるかがスマートな解答への別れ道です。

解答例

(1)Bが優勝する確率を求めるとよい。
 (@)Bが1勝すると優勝、ゆえにBが優勝する確率は
  よって、
 (A)Bが2勝すると優勝、ゆえにBが優勝する確率は
  よって、
 (B)Bが3勝すると優勝、ゆえにBが優勝する確率は
  よって、
 (C)Bが4勝すると優勝、ゆえにBが優勝する確率は
  よって、
 (D)Bが5勝すると優勝、ゆえにBが優勝する確率は
  よって、
(2)Bがk勝すると優勝 ゆえにBが優勝する確率は
  よって、
(3)Bが優勝するのは、次の2つの場合である。
 (ア)Bがk勝する場合  
 (イ)Aが1勝、Bがk−1勝した後、次のゲ−ムでBが勝つ場合
    
 (ア)+(イ)よりBが優勝する確率は、
 よって、
(4)Bが優勝するのは、次の3つの場合がある。
 (ア)Bがk勝する場合  
 (イ)Aが1勝、Bがk−1勝した後、次のゲ−ムでBが勝つ場合
    
 (ウ)Aが2勝、Bがk−1勝した後、次のゲ−ムでBが勝つ場合
    
 (ア)+(イ)+(ウ)よりBが優勝する確率は、
   
配点

(1)10点 (2)8点 (3)10点 (4)12点
講評

(1)は以外と確率の基本的な考え方(独立試行)が定着していない。満点が予想以上に少なかった。正解者はほとんどBに着目した解答であった。誤答例の中ではAの勝つ確率を1/2と固定して考え、1:1,2:1,4:1,8:1,16:1としたのが目立った。

(2)は(1)と同様な考え方(余事象)で正解した者がほとんどであり、(1)を正解した者は大部分が(2)を正解している。一部にAに着目して、等比数列の和として求めている例があった。余事象の発想が90%以上なのは進度の関係か、発想が良かったのか判断しずらい所である。

(3)(4)は解答率・完答率ともに少ない。(1)(2)の発想があるのだから、もっと解答率・完答率が多くても不思議ではないと思う。完答者の中正答例は、大部分Bに着目したものであったが、Aに着目した解答が1名ありました。(3)では正解でしたが、(4)は計算ミスで完答できませんでしたがもう1歩でした。以下にAに着目した正答例の略解を記載します。

(3)(4)ともに数列の和として表される。
(3)ではAが勝つ確率P1
    …@
@−@/2よりP1を求める。    
(4)ではAが勝つ確率P2は     …A
A−A/2より
    …B
B−B/2よりP2を求める。
   

北海道札幌白石高校 教諭 山田耕市

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