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第20回
北海道高等学校数学コンテスト

問   題

平成14年1月11日(金)
9時00分〜12時30分(210分)実施

問題1

x,y,zは任意の実数とする。

(1)不等式を証明せよ。また、等号が成り立つのはどんなときか答えよ。
(2)不等式を満たす最小な正の定数Kが3であることを証明せよ。また、等号が成り立つのはどんなときか答えよ。
(3)不等式を満たす正の定数Lの最小値を求めよ。また、等号が成り立つのはどんなときか答えよ。
(4)不等式を満たす正の定数Mの最小値を求めよ。また、等号が成り立つのはどんなときか答えよ。


問題2

 同等の実力を持ったA,B2人が、勝ち負けが決まるあるゲ−ムを繰り返し行う。
 最初にn回勝った方が優勝とし、賞金を全額獲得するものとする。この勝負が終了する前に、このゲ−ムを中断しなければならなくなった。このとき、ゲ−ムを続けたとして、A,B2人のそれぞれの優勝する確率に応じて賞金を配分することにした。
 賞金の配分の整数比を求めよ。

(1)n=5のとき、次の各場合について答えなさい。
 (@) Aが4勝、Bが4勝で中断した場合.
 (A) Aが4勝、Bが3勝で中断した場合.
 (B) Aが4勝、Bが2勝で中断した場合.
 (C) Aが4勝、Bが1勝で中断した場合.
 (D) Aが4勝、Bが0勝で中断した場合.
(2)nがn≧1の自然数のとき、Aがn−1勝、Bがn−k勝(1≦k≦n,kは自然数)で中断した場合。
(3)nがn≧2の自然数のとき、Aがn−2勝、Bがn−k勝(2≦k≦n,kは自然数)で中断した場合。
(5)nがn≧3の自然数のとき、Aがn−3勝、Bがn−k勝(3≦k≦n,kは自然数)で中断した場合。



問題3

 a≦x≦bを満たす実数xの集合を閉区間といい、[a,b]で表す。また、a<x<bを満たす実数xの集合を開区間といい、(a,b)で表す。
 いま、a<c<d<bのとき、閉区間[a,b]から開区間(c,d)を取り除くと、残った区間は[a,c],[d,b]の2つの閉区間になる。次の問いに答えなさい。
 閉区間[0,1] から出発し、を取り除き、残った閉区間のそれぞれをまた3等分して中央の開区間を取り除く、この操作を次々繰り返すものとする。
 1回目の操作でできる閉区間の集まりをG1、2回目の操作でできる閉区間の集まりをG2、・・・、n回目の操作でできる閉区間の集まりをGnとする。

(1)G2を求めなさい。また、これらの閉区間の長さの総和を求めなさい。
(2)Gnに入っている閉区間の個数を求めなさい。また、これらの閉区間の長さの総和を求めなさい。
(3)G5に入っている閉区間で、16番目のものを求めなさい。ただし、閉区間の順番は、両端の数が小さなるものから順番付けるものとする。
(4)Gnに入っている閉区間で、2n-1−3番目のものを求めなさい。ただし、閉区間の順番は、両端の数が小さなるものから順番付けるものとする。


問題4

 合同な正六角形が蜂の巣状に並んでいる。

(1)図の中に格子点A,Bを取り、A→Bへ行く最短経路の辺の数を求めよ。
(2)(1)と同様にして、図中のC→Dへ行く最短経路の辺の数を求めよ。
(3)いま、最短経路の数が偶数である時、その半分の数だけは、同一方向に進む辺になることを示せ。
(4)(3)の場合、最短経路は何通りあるか。(辺の数を2Nとする。また他に必要があれば、適宜、文字を設定して良い。)


問題5

 どのような変形を行っても面積が変わらない図形変換について次の問いに答えなさい。

(1)円を、正方形、直角二等辺三角形、正六角形に変形した時、それぞれの周囲の長さの大小を比較し大小順に並び変えよ。


【面積が不変の変換】

(2)この面積不変の図形を長方形ABCDに変形したとき、周囲AB+BC+CD+DAが最小となるような縦と横の比AB:BCを求めよ。また、その理由も記述せよ。

(3)どのような変形をしても面積が変化しない2個の同じ長方形ABCDと長方形EFGHがある。この2個の長方形を下図のように辺DCと辺EFで隣接させるとき、この隣接した長方形の周囲と境界線の和AB+BG+GH+HA+DCを最小にするためには、どのような長方形を隣接したらよいかその縦と横の比AB:BCを求めよ。

(4)どのような変形をしても面積が一定である同じ2個の円盤がある。下図のように最初2個の円盤が接している状態Fig-1から、互いに接近して、接している部分がつぶれ線分になり、Fig-2、Fig-3と変形していく。中心角θ=∠AOBが90°,120°,180°と変化する場合、この周囲と境界線の長さの和が最小になるのは、何度のときか。説明せよ。


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