代数幾何学による一般的解法

 初等整数論(ピタゴラス)的な解法に対して、代数幾何(ディオファントス)的証明を以下に示そう。

   a2+b2+ab=c2の両辺をc2で割り、とおくと、

   x2+xy+y2=1 ………(*)

 よって、友円数は、二次曲線(楕円)上の第1象限における有理点を考えればよいことがわかる。

(*)上の1点A(0,−1) を通る直線をy=tx−1とする。

 この直線が再び曲線(*)と交わる点Bを求めてみよう。

 (*)に代入して、

   x2+x(tx−1)+(tx−1)2=1

   (t2t+1)x2−(2t+1)x=0

   x{(t2t+1)x−(2t+1)}=0

    ∴

 以上より、となる。

 

 ここで、点Aを通る直線の傾きを有理数の範囲で変化させ、二次曲線上をスキャンしていくと、有理点に対応した友円数が現れてくることがわかるだろう。

 では、点B以外の有理点の存在について次に調べてみよう。

   

より、@,Aを辺々割って、

   

これから、xyが有理数ならば、tも有理数である。

 また、tが有理数ならば、明らかに点Bは有理点である。よって、二次曲線上のすべての有理点は、点Bで表現される。そこで、

   

   

が友円数の一般解となる(求角120°に対しての)。

(m, n)

k

(a, b, c)

(2,1)

1

(5,3,7)

(3,1)

1

(7,8,13)

(3,2)

1

(16,5,19)

(4,1)

1/3

(3,5,7)

(4,2)

1

(5,3,7)

(4,3)

1

(33,7,37)

(5,1)

1

(11,24,31)

(5,2)

1/3

(8,7,13)

(5,3)

1

(39,16,49)

(5,4)

1

(56,9,61)