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Chap.7 円の共役反転変換

中心O、半径1である円(単位円)の円周上の点をz1とすると、複素数平面上の中心C(β),半径|α|の円は
    z=αz1+β (α,β∈C)
と表される。この円P(z)のf:z →  による変換像Q(w)を求めてみよう。

  より、w(αz1+β)=1
   wαz1+wβ=1
   αwz1=1-wβ
   |α||w||z1|=|wβ-1|
   |z1|=1より、   ………(*)

 (*)は、|α|=|β|のとき、原点Oと中心Cの反点C´を結ぶ線分OC´の垂直二等分線を表す。このとき、zは原点を通る円である。
 |α|≠|β|のときは、線分OC´を|β|:|α|の比に内分および外分する2点を直径の両端とする円を表す。

(1) 原点を通る円は直線に移される。
(2) 原点を通らない円は円に移される。

 ではzの軌跡が円に移されるとき、円の中心と半径を次に求める。
 (*)の両辺を平方して、
   
   
   
   
   
よって、中心 で半径 の円となる。

f:z →  なる共役反転変換により、中心C(β),半径|α|の円は
○D=0のとき、円は直線に移される。
○D≠0のとき、円は円に移される。ただし、D=|β|2-|α|2 である。

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