複素数平面上の異なる2点A(α),B(β)に対して、
AP=BP
を満たす点P(z)は、線分ABの垂直二等分線を表す。これから直線の方程式は、
|z-α|=|z-β|
∴
これを整理して、λ=α-β,D=|α|2-|β|2 (λ∈C, D∈R) とおくと、
また、点A(α)を中心とする半径rの円周上の点P(z)は、
|z-α|=r
これより、
∴
λ=-α, D=|α|2-r2 (λ∈C, D∈R)とおくと、
以上より、直線または円の方程式は、
で与えられることがわかる。
このとき、f:z → なる変換の像wは、z= であるから代入して、
D=0のとき直線を表し、D≠0のとき円を表す。よって複素数平面上の円または直線は、円または直線に移されることが分かる。
以上より、一次変換
f:z →
により、直線を広義の円と考えると、円は円に移される。
この対応を円々対応という。