その差が直線として表現される方程式のもとの2曲線(円)は,一意的に決定するわけではない。
たとえば,
@,Aともに2つの方程式の差は,同じx,yの一次式を得るが,曲線としては異なるものを意味する。@は直線,Aは平面である(もちろん,@は空間図形と考えれば直線にはならないが)。
ここで,@とAの図形の関係は,Aの表す2球面とxy平面との交わりが,@の2円と考えればよい。さらに,@の2円は必ずしも交わらなくとも,c→∞とし,z軸上方,無限遠点に球面の中心(a1,b1,c),(a2,b2,c)をとれば,Aの2球面は,交わりをもち,その交わりは円を含むxy平面に垂直な平面を作る。その平面の影(射影)が直線として,xy平面に現れると考えればよいだろう。
したがって,@は,Aの,z=0の場合である。2曲線の交点を通る曲線群についても,同様に捉えることができる。
kf(x,y)+hg(x,y)=0 → kf(x,y,0)+hg(x,y,0)=0
と同一視すれば,円束は,Aの2球面の交わりである平面を含む球面とxy平面との交わりにできる円とみなせばよいことがわかる。