面積としての支点の視点
を満たす点Pに対して、l,m,nが図形的にどういった意味をもつのか面積との関係で調べてみよう。
△ABC=S,△PBC=S1とおく。
頂点A,点Pから対辺BCに下ろした垂線の長さh,h1をそれぞれ三角形ABC,三角形PBCの高さと考えれば、
, であるから、
S:S1=h:h1=(+m+n):l
同様に、△PCA=S2,△PAB=S3とすると、
S:S2=(+m+n):m
S:S3=(+m+n):n
よって S1:S2:S3=:m:n となる。
これから、 の係数は、三角形ABCの内部の点Pと頂点を結ぶ線分によって分割してできる3つの三角形(△PBC,△PCA,△PAB)の面積比を表している。
たとえば、点Pが三角形の重心であれば、 S1=S2=S3 であるから
である。また点Pが、三角形ABCの内心であれば、S1:S2:S3=a:b:c より、
となる。
このように、点Pは、三角形の面積(質量)のバランスをとる点(質量中心)となるわけである。
Note)
点Pが三角形ABCの外心の場合は次のように求める。
△PBC
=
△PCA,△PABについても同様であるから、
△PBC:△PCA:△PAB
=
=