四点で作られる空間内の支点
EX)正四面体ABCDの内部の点Pが、 を満たすとき、点Pの位置を求めよ。 |
解)
線分ABを3:1の比に内分する点をE,線分CDを 2:1の比に内分する点をFとすると、
∴ 点Pは、線分EFを、3:1の比に内分する点である。
同一平面上にない4点(条件が曖昧であるが)により、ベクトル方程式としての空間が定まるが、4点A,B,C,Dを頂点とする四面体の内部に点Pをとるとき、
は何を意味するであろうか。上述のEX)のように考えると、
より、線分ABを:kの比に内分する点をE,線分CDをn:mの比に内分する点をFとするとき、線分EFを、(m+n):(k+)の比に内分する点がPである。特に、
(k==m=n)
のとき、点Pは、辺AB,CDの中点を結ぶ線分の中点であり、これが四面体ABCDの重心となる(頂点を共有しない四面体の2辺の中点を結ぶ線分は1点で交わることも分かる)。
さらに、k,,m,nを図形的に解釈してみよう。
より、
ここで、点Gを三角形BCDを含む平面上の点とすると、
である。
∴
よって、点Pは線分AGを、(+m+n):k の比に内分する点である。
これから、四面体ABCDの体積をV,四面体PBCDの体積をV1とすると、
V:V1=(k++m+n):k
となる。
同様に、四面体PCDA,PDAB,PABCの体積をそれぞれV2,V3,V4とすると、
V:V1:V2:V3:V4=(k++m+n):k::m:n
である。
以上より、点Pは、四面体ABCDの体積のバランスをとる点(質量中心)となる。
また、四面体の重心は、
とみれば、三角形BCDの重心Gに対して、線分AGを3:1の比に内分する点である。