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 1.評価・評定の改正

 〜 怠学傾向生徒を評価・評定の面から,いかにして学習の方向へ向かわせられるか・・・ 〜

はじめに

 平成6年度から新教育課程となり,数学科9人はとまどいながら試行錯誤を重ねつつ「数学T・A」について研修しつつ実践してきました。
 平成7年6月になってようやく3年間を見通した本校の教育課程も完成し,現在「数学U・B」についても研究しつつ授業を行っています。
 昨年度は,「評価・評定」についての校内研修会も行われ,数学科の取り組みも一石を投じました。その中でも問題となったのは「怠学傾向の生徒を評価・評定の面から,いかにして学習の方向へ向かわせられるか」ということでした。
 数学科での昨年度の取り組みを「評価・評定」に焦点をしぼりつつ,本校での「数学T・A」を振り返り「実践研究」として整理してみました。
 平成6年度の1年生は全員「数学T・A」を履修しました。


評価・評定の改正

T.評価・評定について

  1. 10段階評価(学期毎)の算出について

    以下のように,学期評価に平常点を組み入れ100点換算をして学期末評価の「基礎点」とする。

    (注)3年生での数学Uなど単位数の少ない科目については,平常点算出資料不足のため,平常点の組み込み比率を下げることも検討する。

    「平常点」算出にあたっての具体例,および留意事項

    導入段階では,細かな取り決めは行わず教科担任の裁量に一任する。ただし,クラス間格差をなくすためクラス平均20点程度とする。→【参考資料】評価・評定の資料

  2. 「学期末評価」の決定

    1.で算出した「基礎点」をもとに評価をする。
    評価「1」の決定にあたっては,原則として基礎点30点以下を基準とする。

  3. 「学年末評定」の決定

    学年末評定の算出については学期毎に算出した「基礎点」をもとに評定を定める。(内規上は,各学期毎に基礎点を均等にみる)
    評定算出における基礎点は,Uに述べる「再テスト」の結果を組み入れた基礎点を使うものとする。

U.定期試験の「再テスト」の実施について 《数学T・A,基礎解析》

  定期試験で30点以下の生徒に対して,「再テスト」を実施する。

(作成者)本テスト作成者
(出題内容)該当定期試験と同レベルとする。
(事後処理)再テストにおいて40点以上のものは,再テスト実施
    点数の30点をその学期の「教科内素点」として学期末評定に用いる基礎点に組み入れる。
    40点以下の者については,変更なし。
(実施にあたっての留意事項)
    期末試験など,実施の期間が取れない場合は学力補充講座におけるテストとの連動を図る。

【検討事項】


怠学傾向生徒を評価・評定の面から,いかにして学習の方向へ向かわせられるか・・・

(1)怠学傾向の生徒とは

(2)平常点の評価方法について
  1. 小単元の確認試験
    「確認試験」実施後は,上記のように指導をし,それぞれの取り組みに応じて平常点を算出した。

  2. 1・2学期末評価「1・2」の生徒
    夏・冬休み補充講座に出席させた。
    補習終了後,「補習試験」を実施。合格点に達した生徒で評価「1」を「2」とした。

  3. 中間試験で赤点の生徒
    同じレベルの再試験を実施し,40点以上の生徒は中間素点を「30」とした。
(3)学習の方向へ向かわせるには

 「退学傾向の生徒」を(1)のように考えました。
学習の方向へ向けるために特に「小単元の確認試験」の成績を重視しました。指導方法は(2)の1.の通りです。最終指導は補習での個人指導を行いました。
 その結果,怠学傾向の生徒も学習の方向へ向くようになり,授業中も意欲的になりました。

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