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新教育課程数学教育実践のメモリーから

北海道札幌稲北高校  角田 義一郎

1.評価・評定の改正

 平成6年度から新教育課程となり、「数T・A」の1年目始まる。数学科では、前年度から新課程にむけての研修を積極的に行う。1つのテーマは「新科目の教材研究」。2つめは「評価・評定の再検討」であった。この2つを中心として研修会を何回も開き、討議を重ねる。この結果「評価・評定の改正」を行い、新学力観を頭におきながら新教育課程の数学実践に取り組む。この1年間の「数T・Aの取り組み」については、平成7年度の第50回北海道算数数学教育研究大会(平7年9月)・ 第12回北海道数学教育実践研究会(略称:数実研)で発表した。今回はこのレポート「数学T・Aの実践研究ー評価・評定の改善ー」(副題:生徒を評価・評定の面からいかにして学習の方向へ向かわせられるか)全17頁から一部の4頁分を抜粋した。「目次。評価・評定の改正。評価と学習」を載せた。

2. 生徒が興味・関心を持った演習問題

 新教育課程1年生を教えた1学期の生徒の印象は、基礎計算力の不足であった。私は、これについて化学のS先生と何回か話した。「今年の1年生は計算力が無くて、授業で困っててね。」「実は、数学でも同じですよ」「原因はどこにあるんだろう…」
 こんな心配で始まった数T・Aだったが、2年・3年と進級するうちに計算力も着実に定着し、生徒たちは授業にも意欲的に取り組み「これはちょっとレベルが高いので無理かな」と思った演習問題にも興味・関心を持って取り組む。今回は第18回数実研(平8年11月)の発表レポート「生徒にとってウルトラCでも興味・関心のある教材について」(全22頁)の解説部分を省略して演習問題のみを載せた。

3. 新教育課程3年目の実践覚え書き

 新課程1年生の担任・教科担任になって3年目。本校に赴任してはじめて「理科コース」の担任・教担(数V・C)となる。数V(4単位)・数C(2単位)・数A(2単位)の授業。放課後には数学セミナー(70分+70分=140分)もある。理科コースゆえに数学の好きな生徒がほとんどのため授業・セミナーに意欲的に取り組んだ。新課程3年目の実践については「平8年度3年2組数学教育実践の取り組み」として第19回数実研(平9年2月)で発表したものを以下に載せた。

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