入試問題より(4)
正二十面体は20個の合同な正三角形を面とする多面体で、その12個の頂点は1つの球(外接球)上にある(右図参照).正二十面体は外接球の中心に関して対称な図形である.
山形大 2001 |
前回のレポートでは同大学の入試問題をもとに多面体の包含関係のモデルを作成してみました。今回は上記の問題をヒントにスケルトン風の正多面体のモデルを考えてみます。
右図のような用紙からユニットを作成します。縦横の大きさは上の表を参照してください。Rは外接球の半径、rは中接球の半径を表します。
上の表から分かることですが、面白いことに正4面体、正6面体はA4等の規格用紙、正8面体は正方形、正20面体は黄金長方形、正12面体は正方形から黄金長方形を切り取った長方形からそれぞれ作ったユニットで作成することができます。思いのほか簡単に作成することができます。必要なユニットの枚数はそれぞれの正多面体の辺の数です。
◎ユニットの作成(正12面体の場合:他の多面体もほぼ同様)
まず、下図@のように折り線を入れて、正方形から黄金長方形ABGLを作成します。この黄金長方形から正二十面体のユニットが作れますが、 ここでは残りの長方形LGCDの方Aを使って正12面体のユニットを作成します(A〜G)。最後に(G)三角形の頂点部分を交互にはさみこみます。
◎ユニットの組み方
ユニット3枚を下図のように組み込みます。あとは正12面体の各頂点が同様の組み方になるようにすればよい。