これまで扱ってきた複素数列の漸化式を
今度は2次式から3次式へと替えて見ましょう。
次のような3次の漸化式を考えます。
Zn =Zn-13 + Zc (Zc は複素定数)
2次の場合と同様、複素数列Zcを固定し
複素平面上の全ての点についてその点を初期値とする
点列の動きを調べましょう。
動き方の違いにより、収束から振動、カオスへと
発散しない領域を色分けしてみます。
2次の場合は原点回りの180度の対称性(即ち原点対称)がありました。
3次のジュリア集合は原点回りの回転に対し3回対称となっています。
3次の場合は主要な中心が3つあり
この先にまたフラクタル構造をなしています。
2次の場合もそうですが、ジュリア集合は描画の精度(計算項数や
収束域の近傍半径等)をあげれば一色に塗りつぶされることになります。
近傍の半径box の値を小さくすれば、そのことがわかります。
また、中心の周りの葉のようなものの構造は
実は複素数の作る周期点数の値と一致することがわかっています。
番号 | 複 素 定 数 | 描画ポイント step |
近傍半径 box |
|
---|---|---|---|---|
Xc | Yc | |||
1 | 0.31 | 0.4 | 1 | 0.01 |
2 | 0.57 | 0.24 | 1 | 0.01 |
3 | 0.35 | 0.69 | 1 | 0.01 |
4 | 0.22 | 0.96 | 1 | 0.01 |
5 | -0.47 | 0.54 | 1 | 0.01 |