1.数学の世界を広げてくれる多彩な数学用ソフト
1_1 用途に適したソフトの選択をしよう
数学用のソフトといっても様々なものがあります。大事なことはその学習内容に応じて用途に適したソフトを選ぶことだといえます。
- 提示用に用いるのか,発見学習的に用いるのか
- イメージ画像を作りたい
- 言語学習として用いる
- 動画なのか静止画なのか
等,その他にもいろいろな事が考えられます。
1_2 良質なフリーソフトについて
ソフト自体に費用がかかるという事もあります。特に著作権の関係で台数分の版権が必要となります。DOSの時代では日本IBMの「関数ラボ」等は使い勝手もよく,多くの先生方が使用されていたのではないでしょうか。しかし,台数分のソフトを購入するとなるとかなりの金額になります。またWolframの「Mathematica」にいたっては,とても手が出ない金額になってしまいます。そのため授業でコンピュータを用いたいが諦めてしまう,という人もいるのではないでしょうか。
しかし,最近では数学用のフリーのソフトウエアがいくつも提供されるようになってきました。それも高校数学で用いるには機能も十分備えた,良質なソフトが提供されています。ネット上からダウンロードするだけで,いつも最新のものが手に入ります。
次の第2節でフリーソフトの代表的なものを紹介し,第7節でそのうちの1つを実際に演習として使用します。
また,午後の部でこうしたソフトをどうやって入手することができるのか,実際にダウンロードしてみましょう。
1_3 どんなソフトがいいの? 〜ソフトの評価について
用途が決まればあとは実際に使ってみます。使ってみると,ここが使いやすいとか,こんな機能が欲しい,など色々とそのソフトに感想を持つようになります。このように,どういった点でソフト自体を評価するのか,ということも大事な点になってきます。具体的には,
- 操作性が簡単であるか
- 視覚的に見栄えが良いか
- 必要な機能は備えているか
などです。ネット上で配信されるフリーソフトは,細かな機能や操作性について直接作者に要望をメールで送ると取り上げてくれる場合もあります。