「数学のいずみ」は研究会の主催するホ−ムペ−ジであるが,ネット上でのこうした試みは研究会としての立場からいうと,また新たな問題を引き起こす。その場に参加しなくても,どんなに離れた地域にいても,情報を手に入れたり意見を言えたりするということは,研究会の存在性自体の問題にもつながるのである。情報が手に入るのであれば研究会に参加しなくてもよいのではないか,ということにもなってしまう。ネット上での公開授業や遠隔講義などにもいえることであろうが,その会場で生で参加できることの意義は,やはり大きいのではないかと私は考える。なぜなら,その場にいるという“ライブ性”は人間と人間の直接の触れ合いを生み出し,公開されない“番外編”にも参加できるからである。またそうした人間関係の中からこそ,本音の意見が聞けるのではないであろうか。プライバシ−,著作権保護などネット上での様々な制約がある中ではなおのことであろう。過日,NTT主催のマルチメディア研修会に参加した。全国70数カ所を結んでテレビ会議が行われたが,本会場での講演が終了したときにその会場では拍手が起こったが,札幌会場ではそれがなかった。このことはそうした点を実感させられた。オフラインとオンラインをいかにうまく両立させていくか,という問題はこれからの研究会自体の運営上,大きな課題となっていくであろう。また,このことは私的な研究会共通の問題となる事が予想される。
こうした根本的な問題の他に,ホ−ムペ−ジとしての内容面・運用面における問題点として次の点があげられる。
さて,これからの方向性としては次のような点が考えられる。