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○フレーム三角形の重心
辺に重さがある三角形、例えば金属フレームで作られているような三角形の重心はどこにあるだろう。各フレーム辺の重心はそれぞれの辺の中点にあるから、その中点に辺の重みがかかる。よって、この3中点を頂点とする三角形の質量重心がフレーム三角形の重心となる。
辺BC,CA,ABの中点をそれぞれK, L, Mとすると、各中点に加わる慣性質量は辺の長さに比例するから、a,b,cとしてよい。したがって、右図の三角形KLMの加重平均を求めればよい。よって重心 は、
となる。
ではこの重心Gはどんな点を表しているのだろうか。
線分LMにおけるモーメントを考えると、辺LMの支点Pは、LMをb:cの比に内分する点である。
また、三角形KLMの各辺の長さは二辺中点連結定理より、
であるから、MP:PL=b:cより、KM:KL=MP:PL。よって、線分KPは∠MKLの二等分線となる。これからフレーム三角形の重心は、三角形ABCの辺の中点を結んで作られる三角形の内心に一致する。さらに、
である。
ここで、三角形ABCの重心を とすると、
である。
また、三角形ABCの内心 の位置ベクトルは、
であることより、
よって、フレーム三角形の重心は、線分 IG' を3:1の外分する点であるといえる。
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