<例5>

座標平面上の原点Oを中心とする半径1の円に内接する正五角形の頂点を順にP0,P1,P2,P3,P4とする。ただし、P0の座標は(1,0)である。この正五角形を用いてcosπ/5の値を求めよう。
とするとき、点Q1,Q2は直線OP0上にある。
したがって、

によって定まる点Qは直線OP0上にある。同様にして、点Qは直線OP1上にあることもわかる。したがって点Qの座標はである。
 ゆえに、a=cosπ/5,b=cos2π/5とおくと が成り立つ。
 さらに、余弦定理よりであり、
また、であるから が成り立つ。
 よって、である。

点の座標が指定されているので(図1)を用いて考えることにすればよい。
下の図のABCDEがそれぞれP0,P1,P2,P3,P4でa=1の場合として考えると良い。
とすると、
 点QはOP0上にあり、かつOP1上にもあるとすると、QはOP0とOP1との交点、つまりOでなければならない。
よって、。ゆえにQ(0,0)
よって、2cos2π/5-2cosπ/5+1=0・・・@
cos2π/5=b,cosπ/5=aとおくと、2b-2a+1=0・・・A
△OP0P1について余弦定理を適用する。
  P0P12=12+12-2×1×1cos2π/5
  ∴P0P12=2-2b・・・B
更に正五角形であるから
  P0P1=P2P3 =sinπ/5-(-sinπ/5)=2sinπ/5
  ∴P0P12=4sin2π/5 =4(1-cos2π/5)=4(1-a2)・・・C
CをBに代入して、2-2b=4(1-a2) これにAより2b=2a-1を代入。2-(2a-1)=4(1-a2)
  ∴4a2-2a-1=0、
    cosπ/5>0より