2.リーマン和

 われわれは このf(x)の下の領域を等しい幅に切って、高さf(x)の細長い長方形をつくり、その面積の和を考える。

 例えば区間[a、b]を4等分して、それぞれの上に高さf(x)f(x)f(x)f(x)の長方形をつくる。
 これらの長方形の面積の和は 小区間の幅(b−a)/4 をΔxと表わせば、
   f(x)・Δx+f(x)・Δx+f(x)・Δx+f(x)・Δx となる。

問題 a=1 b=5で 4等分(Δx=1)したときのこの長方形の面積の和を求めよ。



 このような長方形の和をf(x)のaからbまでのリーマン和といい、
     f(x)・Δx で表わす

定義 f(x)のaからbまでのリーマン和
f(x)・Δx=f(x)・Δx+f(x)・Δx+f(x)・Δx+・・・ +f(xn−1)・Δx
  (ただしx=a xn=b Δx= (b−a)/n )

 このリーマン和は下の図のようにnをどんどん大きく(Δxをどんどん小さく)していけば、f(x)のaからbまでの下の面積にどんどん近づくであろう。

 このことを f(x)=x の0から1までの下の面積について確かめてみよう。

n=5のとき
   ・0.2=0・0.2+0.2・0.2+0.4・0.2+0.6・0.2+0.8・0.2=


 n=10のとき
   ・0.1=0・0.1+0.1・0.1+0.2・0.1+



同様に計算すると
 n=50のとき   ・0.02= 0.3234
 n=100のとき  ・0.01=0.32835
 n=1000のとき ・0.001=0.3328335    となる。

 このようにΔxに対するf(x)のaからbまでのリーマン和
      f(x)Δx  は
分割の数nを大きくすることによってΔxをどんどん小さくしていけば、f(x)の下の面積に近づいていくであろう。

質問 分割の数nを大きくし、Δxをどんどん小さくしていけば、リーマン和f(x)Δx  はf(x)の下の面積の値といつかは一致するだろうか。

 予想 ア.いつかは一致する  イ.いつまでも一致しない  ウ.どちらともいえない