複素数 Z = X + Y i (X ,Y は実数)は、XY 平面上のの点 (X,Y) に
対応させることができます。この平面をガウス平面といいます。
複素数列 {Zn} を Zn = Xn + Yn i (Xn, Yn は実数)と定めると
Zn は XY 平面上の点 Pn (Xn, Yn) によって、点列 {Pn} を作ることになります。
ここで、Zn を次のように定めてみましょう。Zn = Zn2 + Zc (Zc は複素定数)
初期値を Z0 = X0 + Y0 i, 複素定数を Zc = Xc + Yc i とすると
Z1 = (X0 + Y0 i)2 + (Xc + Yc i) = (X02 - Y02 + Xc) + (2 X0 Y0 i + Yc) i
Z2 = (X1 + Y1 i)2 + (Xc + Yc i) = (X12 - Y12 + Xc) + (2 X1 Y1 i + Yc) i
・・・・ ・ ・ ・ ・
となり、漸化式に n = 1 から順に数値を代入していけば帰納的にすべての n に
ついて Zn が定まり、それに対応して平面上に点列が対応することになります。
この点列を複素平面上に単純にプロットしてみましょう。
計算項数は 1000項まで、描画項数は 800項から1000項までとします。
1000項まで計算すれば、十分点列の収束、発散などの状態は得られます。
初期値と複素定数を変化させ、この点列の様子を探って下さい。
ただ、収束するときのZ0,Zcの値やある振動数をとるZ0,Zcの値を探せ
といってもとってもたいへんですね。どうしたらその値を簡単に探すことが
できるのかがあとで重要なテーマとなってくるのです。
番号 | 複 素 定 数 | 初 期 値 | ||
---|---|---|---|---|
Xc | Yc | X0 | Y0 | |
1 | -0.6 | 0 | 0.2 | 0.5 |
2 | -1.76 | 0 | 0.1 | 0.04 |
3 | 0.28 | 0.5 | 0.28 | 0.5 |
4 | -0.47 | 0.57 | -0.47 | 0.57 |
5 | -0.47 | 0.54 | -0.47 | 0.54 |