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学 習 指 導 案

1 日時 平成11年9月21日 火曜日 5校時 13:30〜14:20
2 教科・科目 数学 数学C
3 教科書 高等学校 数学C(啓林館)
4 単元名 第2章 いろいろな曲線
5 単元目標 コンピュータの発達によりコンピュータグラフィックスが手近なものになった。その結果,関数のグラフを容易にコンピュータの画面の上に描くことができるようになり,高等学校数学の新しい可能性が開けてきた。ここでは,コンピュータのグラフィックス機能を利用して,曲線の形に親しむとともに,いろいろな関数のグラフを描き,座標(直行座標,極座標)の理解を深めさせる。式と図形では,コンピュータの活用の前提として,二次曲線にとらわれず,初等関数で表示できる曲線のグラフの形状を観察する。媒介変数表示と極座標では,曲線の媒介変数表示や極方程式も学習する。これはコンピュータとかかわりなく曲線の媒介変数表示や極方程式の理論を学習すること意図していない。コンピュータで曲線を作図するときの手段として用いることを通して学習するものである。
6 使用ソフト 関数グラフソフトGRAPES 5.52a
7 使用場所 3F数学教室(コンピュータ室)
8 使用台数 1人に1台(プリンタは2人に1台)
9 教科担任名 時岡郁夫
10 授業対象者 第3学年1組 17名(男子7名,女子10名) 理型コース
11 全体指導時間 32時間
12 レポート課題 教科書の問題などを,関数グラフソフトGRAPESを使って解答・考察し,レポートにまとめ印刷させて提出させる。
13 単元の構成  
(1) 式と図形 @ 方程式g(x,y)=0のグラフ・・・9時間
   GRAPESのダウンロード(1h)
   y=ax+b のグラフ(1h)
   y=ax2+bx+c のグラフ(1h)
   y=ax3+bx2+cx+d のグラフ(1h)
   y=f(x) のグラフ(1h)
   分数関数のグラフ(2h)
   三角関数のグラフ(1h)
   指数関数・対数関数のグラフ(1h)
(2) 二次曲線 @ 円・・・・・・・・・・・・・・1時間
A 楕円・・・・・・・・・・・・・3時間
B 双曲線・・・・・・・・・・・・3時間
C 放物線・・・・・・・・・・・・3時間
(3) 媒介変数表示と極座標 @ 曲線の媒介変数表示・・・・・・3時間
A 極座標と極方程式・・・・・・・3時間(本時3/3)
B いろいろな曲線・・・・・・・・3時間
◇ 問題・・・・・・・・・・・・・4時間
*GRAPES 5.52aは,大阪教育大学付属高等学校池田校舎の友田勝久先生が作ったフリーソフトウエアで,次のURLからダウンロードしました。
http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~tomodak/grapes/volume.html#download。最新版は5.52b(99/09/11更新)。

14 本時の目標
  1. コンピュータを活用し,意欲的に課題を解決しようとする。(関心・意欲・態度)
  2. パラメータの変化がグラフにおいてどのような意味を持つか考えられる。(数学的な考え方)
  3. 個々の具体例で予想し一般化し,課題を論理的・発展的に考察できる。(数学的な考え方)
  4. 数式や用語を適切に用いて課題を解決できる。(表現・処理)
  5. 極座標と直交座標の関係を理解できる。(知識・理解)
15 本時の内容
ねらい 学 習 活 動
→:指示・説明[教師],⇒発問・活動[生徒]
指導上の留意点および評価
(○:留意点,□評価)
導入
前時の復習
(5分)
→コンピュータを起動し,GRAPESを立ち上げなさい。
⇒コンピュータを起動し,GRAPESを呼び出す。
→(p.100 問11)r=a/(1-cosθ)をGRAPESに入力させる。
⇒入力し,放物線であることを確認する。
○極方程式は基本図形で入力することを注意する。また,パラメータθの値は0から2π(≒6.3)まで変化させる。
(□関心・意欲・態度
指示どおり意欲的に取り組んでいるか。
展開1
二次曲線の極方程式
(15分)
→学習フロッピーを配布し,極方程式r=a/(1-bcosθ)…@を入力させる。
⇒@を入力する。
→a,bの値を変化させて,グラフのようすを観察させる。
⇒GRAPESのパラメータa,bの値を変えて入力し,いくつかのグラフのパターンを学習フロッピーの学習プリントに貼り付ける。
→b=1のときは放物線だが,他の値でも放物線になることはあるだろうか。
【例】
(a,b)=(1,0)の場合(a,b)=(1,0.5)の場合
(a,b)=(1,1)の場合(a,b)=(1,2)の場合
(□関心・意欲・態度
課題の内容を理解しようという態度を示しているか。
○a,bのうち一方を固定して,パラメータを変化させる。
(□表現・処理)
a,bの変化がグラフにおいてどのような意味を持つか理解できるか。
○机間指導して生徒の支援をする。
(□数学的な考え方)
|b|<1で楕円(b=0で円),|b|=1で放物線,|b|>1で双曲線と予想できるか。また,aの値は,グラフを極中心にa倍に拡大することに気がつくか。
○実際にGRAPESの基本図形に入力し,例えば(a,b)=(1,2)でθを0から2π(≒6.3)まで変化させると,漸近線も一緒に描かれる。(下図)
展開2
直交座標に直す。
(15分)
→@の分母を払って,r-brcosθ=a 移行すると,r=brcosθ+a
これに,r=√(x2+y2),rcosθ=xを代入し,両辺を平方し移項すると,
 (1-b2)x2+y2-2abx-a2=0 …A
これを,GRAPESに入力させる。
⇒AをGRAPESに入力し,パラメーターa,bの値を変え,いくつかのグラフのパターンを学習フロッピーの学習プリントに貼り付ける。
→x2の係数から,|b|<1,|b|=1,|b|>1に場合分けできることを確認。
画面を一斉送信して,説明に集中できるようにする。
○GRAPESに入力するときは陰関数で。
(□知識・理解
@とAが一致することが確認できたか。
本時のまとめ
(15分)
→(まとめ)極方程式r=a/(1-bcosθ)は,二次曲線を表す。|b|<1のとき楕円(b=0で円),|b|=1のとき放物線,|b|>1のとき双曲線を表す。
⇒学習プリントを印刷し,提出する。
→次時は,レポート課題4の続きをやることを予告する。
⇒パソコンを手順に従って終了させる。
(□知識・理解
コンピュータを使うことで,図形の問題を具体的に見ながら考えていくことが有効であること。また,予想したことが計算によって確かめられることから,計算の必要性について理解されたか。

⇒ 学習指導案
⇒ 数学VC 学習プリント
⇒ 提出された手書きレポートから
⇒ 数学VC レポート課題
⇒ 提出されたワープロによるレポートから レポート課題@
⇒ 提出されたワープロによるレポートから レポート課題A
⇒ 提出されたワープロによるレポートから レポート課題B
⇒ 提出されたワープロによるレポートから レポート課題C
⇒ 2学期中間考査における生徒の解答から 
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